高2台湾修学旅行5日目
高2英語難関コース・台湾修学旅行のいよいよ最終日となりました。
最終日の午前中は、台湾のグローバル企業・インタープランを訪問しました。インタープランは、ユニバーシアードなど大規模な国際的行事を手がける、総合イベントプロデュース会社です。お話を伺ったのは、昨年に引き続き、ウクライナ出身の副社長・ロバート、フランス出身のクリエイティブディレクター・オリビエ、そして、シンガポール出身のプロジェクトエグゼクティブ・エリックでした。まずロバートから会社の概要説明があり、次にエリックとオリビエから、グローバルに活躍するためのヒントを学びました。エリックはシンガポール人も台湾人も英語を話すときに強い訛りがあり、それに慣れるのに大変苦労したというエピソードを語ってくれました。様々な国でデザイン業務に携わってきたオリビエは、外国に行ったらまずは地元の人と同じ目線に立ち、地元に溶け込むことを強調します。「まずは溶け込みなさい。頭角を出すのはその後でいい」という言葉に強い説得力を感じました。エリックもオリビエも決して正確で完全無欠な英語で話しているわけではないのに、堂々としています。特にロバートとオリビエは昨年に引き続き2回目ということで、生徒のコミュニケーション力を理解してくれていたこともあり、質問をたくさん投げかけ、話の主導権を時にオーディエンスに移しながら進めて行こうと工夫していました。言葉上の完璧さよりも、メッセージが相手に伝わっているかどうか、相手と自分の心が繋がっているかどうかを常に確認しながら話を柔軟に展開させていたのが印象的でした。
一通りのプレゼンが終わった後は、社内見学をしました。勇気を出してスタッフに個人的に質問している生徒が何人か見られ、たった5日間で生徒たちに大きな行動の変化が見られるようになりました。ある生徒は「内容はだいたい理解できて、質問したいことが頭に浮かぶのに、日本語を英語にできないもどかしさで、ずっとイライラしていました」と気持ちを吐露してくれました。外国語学習者の誰もが経験するその壁を、これからどう乗り越えていけばよいのでしょう。教員や言語を一通りマスターした人から言語習得の方法を教えてもらうことは簡単ですが、誰かに与えられることを待っているようでは言語習得は進みません。方法は教えられるものではなく、自分から欲し、探し求め、見つけ出すものです。ヒントは「楽しめること」、「続けられること」、「他人と関わること」の3つです。
修学旅行の本当の成果は、帰国後の行動に表れます。これから卒業までの約1年半、全ての教科、学校行事、課外活動を通して、英語難関コースの生徒らの大きな意識変化と行動変化、そしてリーダーシップが発揮されることを心から期待しています。
最後に、2年3組の生徒と担任の山田先生からたくさんのことを学ばせてもらい、日頃を振り返る良い機会となりました。今後の歩みに活かしていきます。5日間とても楽しかったです。本当にありがとうございました。(文:英語科 水野)