留学レポート - 日本→海外留学

2025年度高3 SECターム留学 帰国後レポート ~第5回 高校3年9組 T. S.~

初めての海外で叶えた2つの目標

僕はニュージーランドでのターム留学が、17年間に経験したことのなかったたくさんの経験をする機会であったと考えます。なぜならこの留学が僕自身にとってはじめての海外に行く経験であったからです。

学校での多様性との出会い

留学中の学校生活では、授業やクラブ活動などを通して色々な人との関わりがありました。この留学を通して、ニュージーランドは色々な地域から人が集まっている国だという印象が強かったです。

特に印象に残っていることがあります。それはニュージーランドの多様性に対する対応力です。僕は留学中に、調理実習の科目"Food and Hospitality"を選択しました。その授業の中で鶏肉を使う機会があり、普通の鶏肉とは別に、イスラム教徒の生徒のための「ハラールチキン」が用意されていました。これは僕自身にとって新鮮な経験でした。日本では見たことのないものであり、多様性の国のニュージーランドだからこそなのだと感じました。

MY ACHIEVEMENT - 2つの目標達成

出発前から、この留学中にやりたいことを考えていました。その中で達成できた2つのことについて紹介します。

1. 茶道のお点前を披露できた
僕は出発前から、ホストファミリーにお茶のお点前をすることを考えていました。これは僕の所属している茶道部に、留学先でお点前をした先輩がいたことがきっかけでした。最小限の道具を用意し実際にお茶を点ててみた結果、ホストファミリーに喜んでいただけました。イメージしていたことが実際にでき、喜んでもらえた時の達成感は大きく、この時の嬉しさは忘れられません。


2. お気に入りの場所を見つけられた
自分にとって「『お気に入り』といえる場所」を見つけることも目標でした。僕はプラモデルが趣味だったので、ニュージーランドでは模型店をめぐりました。人に道を尋ねることや店員と話す機会を通して、コミュニケーションをとる場面が多くありました。数か所をめぐり、4カ所目のお店をやっと「自分のお気に入り」とすることができました。僕はこのことから、具体的な目標をもって行動すると、必然的にコミュニケーションが要されるということを学びました。長い期間をかけて日本で培った英語力で「お気に入りの場所を見つける」という目標が達成できた時の喜びは、ひと際大きいものでした。

日本とNZのSDGsの取り組みの比較

ニュージーランドで生活していると、まず省エネへの意識が高いと思う場面が多々ありました。例えば、ホームステイ先や学校の電化製品には、「消費電力」、「節水」の観点から、それぞれ星を使って10段階の評価をつけたステッカーが貼られています。これらの取り組みは、SDGsゴール7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の実現に直結していると思いました。


次に感心したのは、一部の食品やジュースには、「健康への影響」を5段階で評価づけられていました。例えば、コカ・コーラ→0.5/5・コカ・コーラゼロ→3.5/5などというようにです。これらはSDGsゴール3「すべての人に健康と福祉を」の取り組みといえます。誰でも一目で健康度が分かるので、自分の体を大切にしようという気持ちになりやすいと思います。日本でも商品に分かりやすい評価表示があることで、消費者がより良い選択をしやすくなるのではないかと感じました。


留学を通しての成長

留学で、その中の経験を通して、僕自身には成長がありました。英語で話すことに自信がつき、文化間の違いから生活に対する視点が広がりました。今後の進路では大学の外国語学部などで英語を学び続け、それまでの経験や英語を仕事で活かせるようにしていきたいです。

留学中のウィークリーレポートより一部抜粋して紹介

振り返り 学んだ英語
第1週 「ゲームセンターで専用カードの仕組みを店員に聞いて理解できた。分からないことが分かった時の達成感は大きかった」 「"Can you tell me how to start the game?" 始め方が分からず教えてもらうときに使っていきたい」
第2週 「ホストファミリーが公園に散歩するときについていくようにしています」「色々な国から来た留学生と話すことができました」 「日記に授業で習った文法を使うようにしています。"I don't want to talk to Japanese students, who always speak Japanese."」
第3週 「ホストファザーが『昔テレビ番組を見ていた』と話していた。学んだ英語でも普段使っていない言葉があることに気づいた」 「"I used to 〜"『昔それを見ていた』と言っていました。実際の会話で出てきた言葉を使っていきたい。」
第4週 「ESLが簡単に感じたため、Englishに変えてもらいました。」「留学生のSchool Tripでオークランドの色々な場所に行きました」 「"discombobulated" 同じ授業の他の生徒が意味を教えてくれて、"confused"と似ていることが分かりました」
第5週 「学校の中でさらに関わりが広まった。現地の中国人の生徒からよく話しかけられたり、授業でできた友達を通じて新しく関わる人が増えたりした」 「Englishの授業で扱われた文章の中に分詞構文が使われていることに気づきました」
第6週 「ホストファミリーにお点前ができたことや、4軒目に見つけた模型店がとてもよく、店員とも話すことができた」 「方程式の分からない部分を "unknown"と呼ぶ」
第7週 「人との関わりが広がっていくのを感じて、ジョージ・オーウェルの『1984』を読んだり、"Top Gear"の雑誌を買ってみた」 「"Even though~": "However", "Despite"ばかり使わずあまり使っていないフレーズがあることを意識していきたい」
第8週 「体育の授業で英語が上達していると褒められました。英語で発表することは得意なのかなと思った」 「"Old school", "New school" 雑誌Top Gearで発見、前者は『古風な』であり、後者はその逆だと考えました」
第9週 「数学の授業で余裕があり、近くの人に教えるように頼まれた。英語での説明が伝わったことが嬉しかった」 「"Unhappiness with ~" 課題で『~への不満』と言う意味で使うのだと知りました」
第10週 「留学は残り1週間になり、これまで学校の中で色々な人と話せていたことを考えると達成感を感じました」 「"all good" 『問題ない』のような色々な意味で出てきて、返事などで使うのではないか」
第11週 「学校でできた友達に日本のお土産の消しゴムを配った。思っていたより人と関わることができた」 「"Speaking of ~"『~といえば』という意味でした。会話の話題を振るときに使いたい」